通関士は残業が多いのか？残業しなくてもできるものなのか？私は2つの会社で通関士として働いた経験がありますが、１つめは残業が当たり前、２つめは基本残業なしでした。通関士の仕事柄、残業ゼロは難しいかもしれませんが、会社の体質によるものだと思います。ただ、１つめの通関業者は残業が多いことを理由に退職したところ、自己都合退職後に会社都合となり、早く失業保険がもらえました。その経験談をお伝えします。
通関士の残業は多いのか？結局のところ会社による
通関士の仕事は、船（飛行機）の到着遅延や荷主の都合など、様々な関係から自分のペースだけで仕事ができるものではありません。黙々とルーティーンでこなすものの方が多いかもしれませんが、時には天候に左右されたり荷主の都合に合わせたりするために、残業が必要なこともあります。予定通りにならないトラブルはつきものです。
また、単純に仕事量が多かったり人手が足りなかったり、複雑な通関処理が必要で時間がかかったり…残業が多くなる理由は様々です。
最初に新卒で入った会社は、ザ・昭和な体質の会社でした。新人が始業前に机を拭いてまわる、お茶出しは女子の仕事、オツボネさんのご機嫌をうかがいながら仕事をすすめる…それが当たり前の会社。
私は通関士登録もして通関士としての仕事もありましたが、それ以外の雑務も多かったです。なので当然のように残業する日々。最初は自分の要領が悪いからだと思ってましたが、人が辞めて仕事増えたり、めんどくさいもの押しつけられたり…徐々にキャパオーバーになっていきました。
幸い基本的に残業代は出ていたので、若い頃はお金になるからいっか、くらいに思ってました。今の水準を思えば、基本給ドン引きするくらい安かったんですよ。大卒一般職で基本給15万円ないくらいでした。だから残業代でても月給は安いし、不景気な時代でボーナスは大幅カット！求人票と全然違うじゃないか～！！実家暮らしでないと生きていけない給料だったので、遠距離通勤してました。
とはいえ、毎日8時9時くらいまで残業が続くと体がしんどい。夜中の10時頃まで海岸沿いの倉庫でシール貼りしたこともあったし、深夜2時過ぎまで通関以外の書類を作り続けたこともあります。若くてもさすがに体調も崩すし、親にも心配をかけるように。
ココで働き続けても明るい未来は描けない…早く辞めたい…
辞めたい辞めたいと思いながら仕事に行くのは本当に辛い。やりがいも必要かもしれないけど、何より心と体が大事だ！と辞めることを決意。あとはタイミングを計るだけという頃、結婚が決まったのを機に退職しました。（それも結構大変だった…）
残業時間を理由に会社都合退職になった
何とか退職した後、失業保険の申請にハローワークへ。手続きをした時、ハローワークの人から退職理由を聞かれました。
自己都合です。
具体的には？
残業があまりにも多くて
残業代は出ていましたか？給料明細は残っていますか？
残業が直近3ヶ月で45時間以上が続いていると、特定受給資格者となり早く失業手当の支給ができるかもしれません。何か残業時間が分かるものがあれば持ってきてください。
45時間は平気で超えていたな～と思い、家に帰って給料明細探しましたよ！！最後の明細は郵送で届くのを待ってから持って行きましたが、調べてみたら毎月超えていました。
半信半疑でハローワークへ行くと、これで手続きを進めておきます、と。これまた半信半疑でしたが、特定受給資格者として早く失業手当がもらえました！！そんなことがあるとは知らなかった！
ですが、調べてみたらちゃんと明記されているんですね↓
離職の直前 6 か月間のうちに 3 月連続して 45 時間、1 月で 100 時間又は 2～6 月平均で月 80 時間を超える時間外労働が行われたため、又は事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者
会社都合になって、辞めた会社が迷惑をこうむったかどうかは知りません。残業代は出していたから行政指導は入らなかったんじゃないかと思いますが…辞めた後のことなので分かりません。
あの時残業の事を口にしなければ、ハローワークの人が教えてくれなければ、3ヶ月待機でしばらく無収入になるところだったのでありがたかったです。
早く失業手当がもらえたので、少しゆっくりしてから派遣でも探そうかと思ってました(^o^)ゆっくりしている間に転職のお誘いがあって、悩みましたが転職しました。どれもいい経験です。
辞める時に残業時間を把握しておいて！
2つ目の会社では基本的に残業せずに通関士していました。結局のところ、通関士の残業時間が多いか少ないかは会社によるものだと思います。
ただ経験からひとつ言えることは、残業が多くて通関士辞めたいなら、きっちり残業時間を証明できるものをもっておいてください！ということ。
こういう資料をハローワークに持参してください↓↓↓
【持参いただく資料】タイムカード、賃金台帳、給与明細書など
転職するにしてもしないにしても、同じ失業保険なら早くもらえるに越したことはありません。精神的な安定にもつながります。辞める前には一度残業時間をチェックしてみてくださいね。
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